ジャズ映画「セッション」を観た感想です。
映画のあらすじ
名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。
ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。
だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。
浴びせられる罵声、仕掛けられる罠…。ニーマンの精神はじりじりと追い詰められていく。
恋人、家族、人生さえも投げ打ち、フレッチャーが目指す極みへと這い上がろうともがくニーマン。しかし…。amazonの本作の「ストーリー」より
あなたはハートマン軍曹か
一言で言うと
ジャズ版「フルメタル・ジャケット」
を感じさせる作品です。
フレッチャー教授(J・K・シモンズ)がハートマン軍曹を彷彿とさせる威圧感と罵倒で生徒を怒鳴りつけます。
そしてローレンス二等兵こと微笑みデブを彷彿とさせる可哀そうなデブ君もいたりして・・・。
フレッチャーがスタジオに入るだけで走る緊張感。
え?これジャズ映画だよね?
と確認したくなる緊張感。
現代っ子ならば
このじいさん頭おかしいんじゃねぇの?
と思うぐらいの罵詈雑言。
しかし、その緊張感の連続のこの映画に僕はグイグイ引き込まれました。
音楽映画のように見せかけてあんま関係無い
ちなみにこの映画、ジャズ知識はおろか、音楽知識ゼロでも楽しめるのでお安心を。
僕なんかほら、
ピアノを見てもどの鍵盤がドレミかわかんないし、
幼稚園の時に先生が母親に「半蔵君だけ鍵盤ハーモニカちゃんと演奏出来ないんです」
と言われるぐらいの音楽センスじゃないですか。
そんな僕でも楽しめたので大丈夫。
そもそも、あんま音楽に拘った映画では無かったです。
ネタバレになるのであまり言えませんが、狂気VS狂気、または意地VS意地のぶつかり合いみたいな映画です。
言い換えればわがままな男達のセッションでしょうか。
フレッチャーはただただ最高の音楽を求めて、主人公ニーマンはただただ認められたくて、そしてただただ自分の野心に向かって、行動しているだけの映画とも言えるでしょう。
(結果的に二人とも褒められた人間性では無いでしょう)
そしてそんな彼らのぶつかり合いが飽きさせること無く、最後まで物語に引き付けてくれます。
「厳しい指導に耐え抜き、成功を掴むサクセスストーリー!」
本作はそんな甘っちょろい作品ではありません。
あーそういう描き方かー!
これが本作の僕の感想です。
何かこう、伝えたいメッセージというか、
見せたい画を見せつけて終わられた
という感じです!
アクション映画じゃないんだけど、疾走感と爽快感を感じられる映画でした。
オススメ。
おわり。