おはようございます、半蔵です。
皆さん、ドラえもん好きですか?
「のび太の恐竜」はね、今では40作にもなるドラえもん映画の記念すべき一作目。
ドラえもん映画といえばのび太の優しさ&ジャイアンのかっこよさが見所だと思うんですが、「のび太の恐竜」はのび太の優しさが際立つ作品では無いでしょうか。
流石映画一作目、主人公に花を持たせます。
おまけに有名な「ウソだったら鼻でスパゲッティを食ってみせる!」というどんな発想力してんだよっていうパワーワードを発するのび太の雄姿が観れるのも今作です。
恐竜の卵を見つけたのび太がジャイアンとスネ夫を驚かそうと、恐竜(ピー助)を大きくなるまで育てようと頑張るんだけど、その姿が健気でね。自分でエサを探しに行ったり、自分の好物の刺身をこっそりあげたりしてね。
ただこのシーンで驚いたのは、そんなのび太の様子を見たドラえもんが言うんですよ。
「のび太くん、そんな気が遠くなるようなこと辞めてさ、これ飲ましたら?」
「成長促進剤。飲ませると育ち方が違うよ?」
いやいや、ドラえもん。そういうことじゃ無いんだわ。のび太はね、時間がかかろうとも、自分で愛情込めてピー助を育てたいんじゃん?合理主義の冷徹人間か。まるで機械のような男だな君は。大体それが有りならビッグライトで一発解決でしょ?でものび太はそうしないの!
そうするとのび太はドラえもんの勧めに対して間髪入れず答えます。
「ほんと。どうもありがとう。」
いや、ありなんかい。
ほんと即答ですからね。22世紀のテクノロジーですから安全なんでしょうが、ここは何かモヤったなぁ。
そんな成長促進剤のおかげもあって立派に大きく成長したピー助でしたが、のび太はピー助の為に、彼を元の白亜紀に返すことに。のび太えらいね。
なんやかんやあっていつものメンバーで白亜紀を旅することになるんですけど、ドラえもん映画で(後々の作品でも)定番の、その世界ならではのお遊びタイムは今作から既に存在しています。キャンピングカプセルとか凄い憧れたなぁ。
画像:「ドラえもん のび太の恐竜」©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK
そういえば、お遊びタイムでスネ夫が着せかえカメラ(好きなデザインを描いてシャッターを押すと服が変わる)を使って水着を作る時に「デザインなら僕に任せてよ」と自ら名乗り出たくせに、生成された水着がクソダサいのには驚いた。
画像:「ドラえもん のび太の恐竜」©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK
何そのデザイン?黄色に縦縞とか、阪神ファンかよ。しかも3人お揃いで。バース、掛布、岡田かよ。槙原もビックリやわ。
(しずかちゃんの水着を作ったドラえもんの方がまだセンスあると思う)
ちなみに今作でスネ夫の見せ場はありません。
キャンピングカプセルで定番の「おかあさま・・・」つって泣くところぐらいですかね。
ところで、今作では冒頭に書いた「ジャイアンのかっこよさ」がまだ出てこない作品なんですね。ただね、原作(漫画)では既にジャイアンの男気溢れるシーンがあるんですよ。
ざっくり言うと、
①プテラノドンに襲われて剛田がタケコプター失う
②剛田をのび太が助ける
③悪い奴がピー助を引き換えに家まで送ってあげるよ
④(皆のタケコプターも壊れ)骨川が取引を受けようと言う
⑤のび太は拒否、日本まで歩こうと言う
⑥剛田「俺は歩く!のび太と一緒にな!」
っていうカッコいいシーンがあるんですよ。
でも映画では何故か全カット・・・。
これは唯一この映画の不満ですね。映画化のこーゆーとこホント理解出来ない。
明らかに良いシーンなのに、そこ削る!?ってやつ。時間の都合でも無い気がするし・・・。むしろドルマンスタインが屋敷で座ったまま移動していく謎のシーンをカットすれば良かっただろうが。ふざけんな。
画像:「ドラえもん のび太の恐竜」©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK
なので個人的には原作の方がオススメだったり・・・。
そんなツッコミどころも一部ある今作ですが、シンプルな話ながらも健気なのび太の姿にはグッとくるものがあります。今時の派手なアクションや、伏線を張り巡らされたお話に慣れた人には物足りなさを感じる部分はあると思いますが、この時代の映画にはこの時代の映画の良さがあるような気がします。
是非一度観てみて下さい。
え?つまらなかったら・・・?
鼻でスパゲッティを食ってみせる!