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成人男性を坊ちゃん刈りにする美容師とどう会話をしろと

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半蔵です。

 

先日美容院に行った時の話なんですけどね。 

美容院選びって難しくないですか?実家に住んでた時は行きつけの美容院があったんですよ。家の近所で、高校生の頃から行ってて気心の知れたスタイリストにいつもやってもらうっていう。

でも実家を出てからというものの、中々行きつけの美容院が決まらない。なんかね、どこもしっくり来ないんですよ。美容院あるあるだとは思うんですけど、全然イメージ通りにいかないんですよね。美容院選びをする時にはやっぱり技術を求めますよ。技術というより僕のイメージを理解してくれる美容師さんといいますか。

カットが満足出来るレベルでも、接客がダメなとこもリピートは難しい。僕が一番酷いと思った美容院は、僕がカットしてる横で女性従業員が化粧してた店かなぁ…。都会のオシャレぶった美容院のくせに営業の姿勢は残念でした。

 

そんなこんなで8年程美容院を定着出来ずにいる僕なわけですので美容院に行くのが億劫なんですが、ちょっとそろそろ行かないとなぁと。

 

それで新規開拓のためにネットで店を探して、初めてのとある美容院に行ってみたんですよ。担当してくれたのは森山直太朗を蕎麦湯で薄めたような青年。

席に付くとタブレット渡されて雑誌読んでて下さいと。コロナの影響でこういう店圧倒的に増えましたよね。消毒しやすいんでしょうね。

電子書籍慣れしてない僕のような原始人はちょっと疲れつつも、GetNaviを熟読する僕。毎回へぇーこんなのあるんだ、とトレンドの情報収集しつつものこの雑誌の影響で何か買ったことないな。

 

GetNaviを熟読する僕に直太朗から声が掛かった。

「長さ、こんな感じでどうですかね?」

お、どれどれ。

 

え!?

 

嘘だろ?

 

信じられない光景が広がっていた。

 

鏡には、森山直太朗の前に座る「グワシ!」で有名なまことちゃんが写し出されていた。ぱっつーんってなった坊っちゃんが鎮座していた。

 

ざわわ…ざわわ…

 

何故だ。いや、何故だかはわかっている。だが脳が、体が理解することを拒否している。焦りから、恐怖から、体から汗が吹き出ていることを感じた。服屋で服を選んでいると可愛い女性店員がグイグイ話し掛けてくる時のあの汗の8倍の汗だ。メンズのショップにはメンズを置いて下さい。

 

だが、これは残念ながらそういうことなのだ。

「グワシ!」では無く、この「GetNavi!」しているまことちゃんは僕なのだ。

 

狼狽しながらも、はんぞうちゃんは直太朗の言葉を、問いを、思い出した。

「長さ、こんな感じでどうですかね?」

直太朗、長さとかじゃないの。全体的にグワシなのよ。長さの話をするなら「異常に揃っている」ということになる。

 

34年の月日を生きてきて「うーん、このカット…」と思うことはあれど、美容師さんの「どうですか?」に追加オーダーを出せたことの無い僕だけれど、流石に今回はちょっと容認できないぞ。

というかこの状態ではとても外界に出ることが出来ない。

 

半蔵「あー、もう少しメリハリある感じにしてもらって良いですか?」

直太朗「わかりましたー。」

 

もう僕の手にGetNaviが握られることは無かった。直太朗の一挙手一投足に注目し、祈る気持ちで彼の半蔵リバイパルプランに全てを賭ける。カルロス・ゴーン、直太朗に力を。

 

直太朗「こんな感じでどうですかね?」

 

そして、鏡には

 

まことちゃんshort ver.が写し出されていた。

 

おい、さっきのから短くなっただけだぞ。

半蔵リバイパルプラン失敗。経営陣全員辞任しろ。

 

もうね、成人男性を坊ちゃん刈りにする時点で感覚がおかしいんですよ。共通言語が無いのにリクエストしたところで意味無いのよ。

もうこれ以上言ったところで無駄な気がしたので「ダイジョウブデスー」と言ってクロージングして帰ってきました。

 

家でため息をつきながらセルフカットで調整してみたんですが、自分の中に巣食う圧倒的なグワシは祓うことは出来ず、しばらくまことちゃんで過ごすことになりそうです。

 

やっぱり美容院選びは難しく、ギャンブルのようなものです。

これならカットしてる横で化粧された方がマシだった。

くそう。