2025年、元旦の朝。僕は次女と二人で目を覚ました。
「パパさん、朝ですねぇ」
彼女がまんじゅうを擬人化したような笑顔でそう囁く。お調子者の次女はよく謎のオリジナルキャラクターになりきる。2人でケタケタと笑い2025年がはじまった。
2024年大晦日の夜。長女は僕の母、つまり娘たちにとってのばあちゃんの家に泊まりに行っている。「年越しは家族で」と思っている僕には目もくれず「ばあちゃん家でお泊り会」に嬉々として走り去ってしまった。
そんなわけで大晦日は3人で年越しばをすすり、紅白を観、藤井風のあんな演出のあとに「普通に喋るん!?」と盛り上がったものだ。(あれで予定通りなんですよね?めっちゃシュールな笑いに感じました。)
6歳なりに「なんだか特別な日」を感じ取っていたんだと思いますが終始ハイテンションで気づけば12時に。すごいぞ6歳時と思っていたら12時10分には鼻息をスースー鳴らしていました。
次女を抱き抱え、寝室に連れて行き一緒に布団に潜り込んだ。妻は風邪気味で別室に避難。とても久しぶりに親子2人で寝ることになった。
普段はスペースの都合からベッドで妻と娘達の3人で眠っている。ここ最近は長女の独り立ち特訓として自分の部屋で眠ってもらっているのだが「寂しいから」という理由で次女も連れ去られている。次女にとってはいい迷惑なのだが、文句言わず受け入れて本当に出来たまんじゅう。
そう考えるととても久しぶり、且つ貴重な時間であると実感する。
娘の寝顔は究極の癒しの魔法。FFシリーズで言えば「ガ」レベルの魔法。
(ところでFFTでは更に上位魔法の「ジャ」シリーズが登場して心躍りましたが使いにくかったですね)
そんな寝顔を見ながらふと考える。
「2024年があっという間に終わったように、こうやって娘と寝る時間もあっという間に終わるんだろうな」
娘を持つ父親の10人に20人は常に一抹の不安を抱えている。女の子だからこそ、いつか「パパ、近寄らないで」と邪険にされる日が来るのではないかと、恐れおののいているのだ。
その日が来ることは避けようがないのかもしれないが、可能な限りそのイベントを遅らせることは出来るはずだ。
娘から見て「かっこいいお父さん」であれるように今年も頑張ろう。
ダイニングテーブルで向かい合い、朝食をとりながら会話をする僕ら。
僕「今日もパパと2人で寝てくれる?」
次女「いいよ」
僕「パパと寝るのがイヤになるときが来ると思う?」
次女「今はイヤじゃないけど、そろそろパパの(太った)お腹はどうにかしたほうがいいとおもう」
……デブジャ…